マスク美人

 

 

いかりじろうは以前、腰を痛めた関係で、最近は身体の調整のために、週に1回午前中だけですが、リハビリに通っています。コロナ騒ぎの最中なので、職員も来訪者も、全員マスクをしています。その施設は柔道整復師などの一部の専門職以外は殆どが女性の方です。皆さんなかなか魅力的な方が揃っています。全員がマスク姿になってしばらくして気が付いたのですが、マスクをしていると女性の皆さんの魅力が増すように感じます。何故かなと考えてみると、世阿弥風姿花伝の言葉を思い出しました。「秘すれば華(花) 」

 

マスクをすると顔の下半分が隠された状態、まさに秘すれば花の状態です。もともと魅力的な方が揃っていますが、マスクよって顔の半分以上隠されているのは想像力を刺激します。マスクの顔を世阿弥の言葉で表現するのは、恐れ多い気もしますが、隠されている部分の表情を想像することは「秘すれば花」になるのではないでしょうか?マスクの顔が「秘すれば花」になるのも、新型コロナのお陰かなと、一瞬思った次第です。 

 

ところが世阿弥を持ち出すまでもなく、マスク顔の伝説(都市伝説?)を思い出しました。 口裂け女」です。 大きなマスクをした若い女性が、学校から帰る子供に向かって「私キレイ?」と尋ねます。「きれい!」と答えると「これでも・・・?」と言いながらマスクを外します。するとその口元は耳元まで裂けている。また「キレイじゃない」と答えると包丁やハサミで切り殺されてしまう。 

 

この都市伝説は1879年当時、全国の小・中学生に非常な恐怖を与えパトカーの出動騒ぎや、集団下校が行われるなど、一時は市民を巻き込んだパニック状態となりました。事の発端は、197812月に(マスクだから冬?)岐阜県で噂が起こり、新聞雑誌で報道されて広まったようです。 翌年(1979/6)には姫路市若い女性が口裂け女の恰好をして包丁を持ってうろつき、銃刀法違反容疑で逮捕されると言う、おかしな事件も起こっています。 「口裂け女」の騒動は、夏休みに入り、子供の口コミが減るとともに、沈静化しました。怪しげな都市伝説よりも「秘すれば花のマスク美人」の方が、楽しくそして素敵です。