粉もん

「粉もん」と云えば大阪が本場(?)ですが、粉もんの範囲は広く、お好み焼き、たこ焼きから、ウドン、ソバ果てはパンケーキ、クレープ、タコスまで含まれるそうです。勿論、全国各地にはそれぞれ独特の特長のある「粉もん」がありますが、ここでは大阪のお好み焼きのお話しを。 

 

お好み焼きの名前の由来は昭和10年頃、それまで小麦粉のうす焼きのお菓子だったものを肉や野菜など好みの具材を入れるようになってからだそうです。更にその歴史をたどると、そもそもの始まりは茶道の創始者利休の頃に遡り、茶道のお菓子「麩の焼き」だそうです。 庶民の食べ物あるいはおやつ代表と云うべき、お好み焼きがその始まりを訪ねれば、利休が好んだ茶道のお菓子だったとは! 

 

利休が好んだ「麩の焼き」は小麦粉を水で溶いて平鍋に入れて薄く焼き、味噌を塗って丸めるという作り方です。 また味噌の替わりに刻んだくるみ・山椒味噌・白砂糖・ケシの実を入れたりしたようです。現在のクレープのような感じでしょうか? 

 

さて、いかりじろうが時々酒を飲みに行く大阪十三には「ネギ焼きのやまもと」と云う有名なお好み焼き専門店があります。取引先の社長に連れられて初めて行った時は、その繁盛ぶりにびっくりしました。夕方、早目に行っても既に満員、外に行列と云う事もあるお店です。その店に行けば、酒飲みのいかりじろうはお好み焼きを食べながら当然ビールを飲みますが、ビールだけを何杯もお代わして粘ったりすると「うちはお好み焼きの店です!」と追い出されるので注意して下さい!と連れて行ってくれた社長に言われました。

 

いかりじろうは時々お好み焼きを自分で作ります。 小麦粉、卵、キャベツ、ネギ、更に独自のレシピ(?)で肉ではなくて好きな「むきエビや海鮮ミックス」などを入れます。これらを入れる事で栄養のバランスも良くなり、更に美味しくなります。誰にでも簡単に好きな具を入れて、美味しく作れて、意外に歴史があって奥が深いのがお好み焼きの魅力でしょうか。次はお好み焼きの歴史を偲んで(?)利休が好んだと云う「麩の焼き」に挑戦してみます。 ホットプレートで簡単に作れるらしいです。 

 

編集後記 

絶対に甘柿と言う苗木買ふ    瀧 春一 

柿は甘柿と渋柿、この句の気持ち、良く分かりますね!