箸置き

箸置きと言えば、居酒屋で割り箸の袋を折って、箸置きを作る経験は、多くの方がお持ちだろうと思います。 

 

箸置きの話しの、きっかけは、ある小料理屋へ行ったことを思い出したからです。そのお店へは以前時々行きましたが、行くと先ず、可愛い箸置きと箸が出てきます。そして、酒のつまみなどが出てきますが、その箸置きは可愛くて、丸く小さく、やや上に盛り上がった形なので、割り箸を、割ってから置こうとすると、箸の片方、あるいは両方が、箸置きから落ちてしまいます。 

 

箸置きは普通、いろいろな形はあっても、箸を安定して置くために、窪みがあります。しかし、その箸置きは可愛らしいのは結構ですが、箸を安定して置くことが難しくて、いかりじろうはつい、ママに言いました。「ママ! この箸置き、お箸をおくのが難しいね!」 その結果、ママの決断(?)で箸置きを安定した窪みのある箸置きに取り換えました。不安定であった箸にも、安住の地(?)が与えられたわけです。        

 

さて、箸置きの歴史など、いかりじろうは全く考えたことも、ありませんでした。 しかしせっかく、箸置きのことを書くのだからと、ネットなどで調べると なんと、その始まりは「箸置きの起源は古代から伊勢神宮などで使用されている素焼きの耳かわらけ」耳の形に似た焼き物の器だそうです。  「耳かわらけ」は神饌(供物、神様の食べ物?)に添える箸置きだそうです。ここまで知ると今まで何も感じなかった箸置きが急に恐れ多いものに思えてきました。

 

我々日本人の生活は、何気なく使っている箸置きに至るまで、古代からの歴史に繋がっていると思うと、古代の神様に恐れ多いと同時に、何か親しみを感じます。これからは割り箸の袋を折って作る箸置きも含めて、箸置きに対する興味が深まりそうです。 

  

一日は二十四時間夏至過ぎぬ   稲畑汀子 

夏の始まりの季節の区切りの日も、何もない平凡な日も、24時間ですね。 

時間は大切です。